今回のご依頼はお洗濯の際に、一緒にマジックペンを洗ってしまったというものです。ホームページの中でも特に反響が大きいのは、このお洗濯事故シリーズのような気がします。それほど困っている方が多いんだなと実感しますね。実際に半ば諦めムードを漂わせてお越しになる方も多いです( ;∀;)
たしかに難易度も高いし、作業時間もすごくかかることなので、お断りされるケースもあるようです。
それでは、作業に取り掛かるとしましょう!
よくあるボールペンの破裂では大量のインクが付着しているので、とにかく付着しているインクを流す作業が大変です。では、今回のようなマジックペンの場合はどうかというと、マジックペンは比較的丈夫に作られていることもあって破裂こそしないものの、このようにあちこちに点々と付着する場合が多いです。
それって簡単なのでは?と思うかもしれませんが、破裂していないのでペン先がグリグリと押し付けられて、所々濃く深くインクが浸みているんです。基本的にシミは繊維の奥にあればあるほどとりにくいです。
黒いマジックには繊維からかき出すしか方法がないカーボンも含まれていることも多く、それに加えて今回のケースは衣類の繊維素材が不明です。
どの程度繊維が耐えてくれるか、経験から予想して溶剤を使いわけます。
最後の最後あと少しがなかなかとれませんでしたが、僕の根気と繊維の耐久度が勝ったようです( `ー´)ノ
いつも自分ができる限りのシミ抜きをすることを心掛けていますが、どうしても厳しい状態のお洋服もあります(*_*;
そんなときは何とかもう一度着用できる状態になるように挑戦致しますので、ご相談くださいね( `ー´)ノ